キーワード
キーワード解説:
上顎洞根本術に代わり、1990年代より耳鼻咽喉科領域で広く行われるようになった上顎洞炎に対する治療法。内視鏡下の手術によって、鼻腔側から上顎洞自然孔を開大する。この開大によって上顎洞に酸素が十分に供給されれば、洞内の粘膜の線毛運動も再び活発になる。そして、膿も効率的に鼻内に排泄されるようになるため感染も治まる、との考えに基づいた手術である。術後に顔面が腫脹しない、上顎洞および上顎骨が変形しない、創傷治癒が速い、頬部や歯牙の知覚障害が生じない、術後性嚢胞が生じない、上顎洞粘膜が温存されるためインプラント治療を行いやすいといった利点があるとされる。