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歯根挺出法

【読み】:しこんていしゅつほう
【英語】:forced eruption
【書籍】: 新装版 エンドに強くなる本
【ページ】:227

キーワード解説:

歯冠が歯槽骨縁からわずかに下方で喪失したり、歯冠部歯質の保存が不可能な場合、残存する歯根を修復可能な位置まで挺出させる治療法をいう。たとえば水平方向に歯根が破折し、歯冠側三分の一の歯質が喪失したとき、また、歯頚部付近の大きなう蝕や外部吸収、髄室開拡や根管口形成、あるいはポスト形成時の穿孔などの偶発事故に対しても適応される。基本的にはすべての歯に適応できるが、主として単根歯が望ましく、(1)辺縁性歯周疾患が著明でないこと、(2)両隣在歯が存在し、それぞれの歯根が患歯歯根を挺出するための維持歯として矯正力に耐えうる健全な骨植を有する歯であること、などの条件が必要である。さらに、最終的に歯根を挺出したとき、修復歯の歯冠‐歯根比についても考慮し、患歯歯根が極端に短くないことが望ましい。歯根が短いとき将来隣在歯とのスプリントも考えられるが、このような症例では抜歯の適応となる。