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輪状甲状膜穿刺

【読み】:りんじょうこうじょうまくせんし
【英語】:Cricothyroidotomy、Cricothyrotomy

キーワード解説:

深刻な呼吸循環器異常が生じた場合に行う外科的気道確保の一法。基本的な手順は以下の通りである。
(1)術者が右利きの場合、患者の左側に立つ。
(2)術野を消毒し、余裕があれば局所麻酔を施す。
(3)左手拇指と中指で甲状軟骨を把持・固定し、示指で輪状甲状膜を触知する。
(4)注射器(5~10ml)をつけた14G静脈留置針を右手に持って、輪状甲状膜の直上正中の皮膚に垂直に刺す。
(5)針を45°頭側に傾けて、注射器に陰圧をかけながら、ゆっくりと輪状甲状膜を貫いて、気管前面まで進める。
(6)針が気管内に到達すると、注射器内に空気が吸引され抵抗感がなくなる。針を深く入れ過ぎると気管後壁を損傷することがあるので、この位置で針を固定して外筒のみを進めて気管内に留置する。
 なお、より確実な換気を行うため、14Gg針よりも若干直径の太い針を備えた専用の穿刺キットも市販されている。