専門情報検索 お試し版

上顎洞瘻閉鎖

【読み】
じょうがくどうろうへいさ
【英語】
closure of an oroantral fistula
【書籍】
SAFE Troubleshooting Guide Vol.2 患者由来性合併症編
【ページ】
95

キーワード解説

 上顎洞瘻が形成された場合はコラーゲン使用吸収性局所止血材を填入し、穿孔部を閉鎖する。必要に応じて縫合も行う。穿孔部が陳旧化すると上皮が覆われるのを待つ形になるが、シーネなどを用いて食物残渣停滞と鼻腔への溢出を防ぐことにより、2 ~ 3 ヵ月後に穿孔部も閉鎖する。また、口蓋弁や頬粘膜弁を用いて閉鎖する方法もあるが、症状の改善が困難と判断される場合は口腔外科など専門の医療機関への紹介が推奨される。なお、上顎洞穿孔は一過性で、洞内に炎症症状がなければ圧迫止血で自然閉鎖する。そのため、上顎洞瘻は上顎洞穿孔とは区別する。