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キーワード解説:
1993年にSalamaらにより提唱された、予後不良な歯根に対し垂直的な矯正的挺出を行って組織を増生し、その部分にインプラント埋入を行う方法。他の組織増生法よりも予知性が高く、低侵襲で垂直方向に硬・軟組織を増大できるという利点を有する反面、挺出される歯根の径が小さいと、この処置単独ではインプラント埋入を行うための十分な水平的組織量を増生することが難しく、追加の骨増生が必要となる欠点がある。
この手法を前向き研究したAmatoらの文献によると、矯正的組織増生法はOISD(Orthodontic Implant Site Development)と称されており、OISDは前歯部15g、臼歯部50gの牽引力が適正で、挺出量は1か月で2mm以下の場合に硬・軟組織ができやすく、挺出後は2か月以上固定してから抜歯を行うとよいとされている。さらに、頬側にトルクをかけると水平的な骨量が得られるとも述べられている。