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キーワード解説:
インプラント歯学における骨質は、LekholmとZarbの分類やMischが報告した骨質とドリリングの感覚、また骨質とCT値の関係などが挙げられるが、これらは主に骨密度に関する臨床的な指標であった。一方、米国国立衛生研究所が2000年に提唱した新しい骨質の概念によると、骨質は「骨構造」、「骨代謝回転」、「石灰化」ならびに「損傷の蓄積」などから構成される。さらに2005年の会議では「骨質とは骨折への抵抗性を示す骨の総合的な特徴」であると定義づけられた。
従来、骨の力学的機能の評価を行う際には骨量と骨強度(骨密度)を測定することが一般的であったが、近年になって骨質が骨の力学的機能に重要な役割を果たすことが証明されてきており、さまざまな研究・臨床の領域において注目を浴びている。