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フソバクテリウム

【読み】
ふそばくてりうむ
【英語】
fusobacterium
【書籍】
天野ドクターの歯周病絵本 バイオフィルム公国物語
【ページ】
29

キーワード解説

 嫌気性のグラム陰性菌。細長い桿菌で、さまざまな細菌と強くくっつく「共凝集」(きょうぎょうしゅう)という性質をもち、バイオフィルムの核を形成する。バイオフィルム内の細菌間の物理的な結びつきを強める仲介菌であるとともに、新しい菌をバイオフィルムの仲間に加え、菌叢を複雑に成熟させていく。
 フソバクテリウムの分泌物は、他の細菌の栄養素となる。また、P. gingivalisと共凝集すると、バイオフィルムの病原性を高める物質や、毒性の酪酸を分泌するようになる。アルツハイマー型認知症や潰瘍性大腸炎、糖尿病、肥満、大腸がんの一因ともなる。