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キーワード解説:
小児のブラキシズムは「睡眠随伴行動」の一種であり、夜尿症、寝言、寝ぼけなどに類するもの。多くの小児に見られる。睡眠随伴行動は、起床時には本人の記憶に残っておらず、成長とともにそのほとんどが消えていく。
小児のブラキシズムは、とくに乳歯列期に顕著に見られ、3~5歳の小児の歯が歯ぎしりにより咬耗しているケースは非常に多い。この要因としては、顎関節の柔軟性により下顎の可動域が広くグラインドしやすいこと、また、永久歯に比べて乳歯は軟らかく削れやすいことがあげられる。
ブラキシズムは睡眠との関連性が深く、半覚醒状態であるレム睡眠が増えると増幅されるため、小児の場合も睡眠習慣の悪化(劣悪な睡眠環境、睡眠時間の不足、不規則な就寝・起床)によりブラキシズムが増悪、継続しやすいことが明らかになっている。