キーワード解説：

　Alveolar Crest – Contact Point（以下、AC-CP）は、歯槽骨頂からコンタクトポイントまでの距離を示す語。Tarnowらの報告によるとAC-CPが５mm以下であれば100%、６mmで56% のケースにおいて下部鼓形空隙を歯間乳頭が埋めていたとされており、またChoらがフラップを形成して調査したところAC-CPが４mmで90％、５mmで59％、６mmで35％の下部鼓形空隙が閉鎖したことを報告している。このAC-CPは歯間乳頭が再建されるポテンシャルを示す数値のひとつであり、AC-CPが５mm以内であれば歯間乳頭が再建される可能性が大きく、６もしくは７mmではややチャレンジング、８mm以上ではほとんど達成が困難となる。ただし、これはあくまでも単一の解剖学的な指標であり、下部鼓形空隙の閉鎖率は患者の年齢や歯肉のバイオタイプ、歯槽骨の形態などさまざまな要素により影響を受ける可能性がある。