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リグロスの適応症

【読み】:リグロスのてきおうしょう
【英語】:Regroth indications
【書籍】: FGF-2と歯周組織再生療法
【ページ】:38

キーワード解説:

 添付文書に基づくリグロス®の効能・効果は「歯周炎による歯槽骨の欠損」とされており、用法・用量は「歯肉剥離掻爬手術時に歯槽骨欠損部を満たす量を塗布する」と記されている。
【①深さ】 具体的な適応として「歯周ポケットの深さが4mm以上、かつ、骨欠損の深さが3mm以上の垂直性骨欠損」がある場合に使用可能であるとされており、使用前に投与予定部位がその基準に合致していることを確認しなければならない。
【②形状】 垂直性骨欠損の形状についての制約は記されていないため、何壁性の骨欠損であっても何度の根分岐部病変であっても、上記の条件が満たされれば使用は可能である。


 使用に際して注意が求められるのは、つぎの2点の場合である。
【①歯肉弁の著しい陥凹が生じる】 術後に歯肉弁の著しい陥凹が生じることが予測されるような歯周組織欠損部は、臨床試験で可及的に除外されている(リグロス®の基剤として用いているhydroxypropylcellulose
〔HPC〕にはスペースメイキングの機能はないため、このような懸念がある症例は除外されている)。
 その関係から、このような重度の歯周組織欠損部に対しては「他の適切な治療法を考慮する」よう記されている。たとえば、重度の1壁性骨欠損や、根分岐部病変Ⅲ度のような症例にリグロス®を応用する場合には、注意深い対応が求められている。
【②インプラント治療】 インプラント治療に関する臨床試験は実施されていないことから、リグロス®の「インプラント治療に関する有効性および安全性は確立していない」と記されている。