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キーワード解説:
コラーゲン結合タンパク陽性株ミュータンス菌とは、コラーゲンに結合能を有するミュータンス菌。口腔内に存在するミュータンス菌の約1~2割を占めることが知られている。
ミュータンス菌は菌体表層にさまざまなタンパク抗原をもち、これがグルカンと結合することでバイオフィルムの成熟に至るが、このタンパク抗原が変異してコラーゲン結合能をもつようになった株が、コラーゲン結合タンパク陽性株ミュータンス菌である。
コラーゲン結合タンパク陽性株ミュータンス菌は、口腔内から血流に乗って体内に入ると、白血球による貪食から逃れて血液中に長期間存在できるため、傷害を受けてコラーゲンが露出している血管内皮に結合して感染性心内膜炎や脳出血を引き起こす。また、炎症性腸疾患、非アルコール性脂肪肝炎を引き起こすことも近年の研究で明らかになっている。