キーワード解説：

　歯は、口腔内に萌出後唾液にさらされて成熟していくということが知られている。Cardosoらの歯の萌出後歯牙成熟を歯の硬さで評価した研究によると、萌出後10年以上にわたり歯の硬さは変化していくようである。しかし、萌出後早期にシーラントを実施すると、シーラントで覆われた歯面は萌出後歯牙成熟が阻害される。したがって、シーラントはできるだけ適応せずに、まずは歯面のカリエスリスクを低減する治療を実施して歯面の萌出後歯牙成熟を図ることを優先して考えるべきである。