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症候性不可逆性歯髄炎

【読み】:しょうこうせいふかぎゃくせいしずいえん
【英語】:symptomatic irreversible pulpitis
【書籍】: 別冊theQ 日本歯内療法学会がすべての歯科医師に贈る最新トレンド
【ページ】:28

キーワード解説:

 症候性不可逆性歯髄炎とは、歯髄に重度な炎症が生じた状態で、治癒することがない不可逆的な炎症のために根管治療を必要とする歯髄炎のこと。特徴としては、問診による「自発痛の既往」、温度刺激による「鋭い痛み」とまたその刺激が取り除かれた後も続く「持続痛」、「関連痛」が挙げられる。温試験に痛みを生じることが多く、その後冷刺激を加えることで痛みが引くという特徴的な症状を呈することもある。冷刺激、熱刺激により、対象歯と比較した場合に刺激除去後の余韻が明らかに長い(持続痛、lingering pain)ことがポイントとなる。炎症が根尖周囲組織に及んでいない場合は打診痛がない。横になったり屈曲したりするなどの姿勢の変化によって痛みが強調されることがあり、多くの場合に市販の鎮痛剤は有効ではない。痛みの性状は鋭痛から鈍痛、局所的から放散性とさまざまで、一般的に痛みが強い場合は部位の特定は困難である。