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中川の歯式を用いた症例分析法

【読み】:なかがわのししきをもちいたしょうれいぶんせきほう
【英語】:case analysis method using Nakagawa’s dental formula
【書籍】: 長期症例に学ぶパーシャルデンチャー 包括的医療における設計と臨床
【ページ】:55

キーワード解説:

 中川が提唱する症例分析法。「中川の歯式」とは、欠損歯列の歯式のうち咬合支持のある臼歯のみ赤色で記したものであり、その歯式から以下の要素を読み取る。
(1)欠損部位と受圧‐加圧要素の関係:遊離端欠損か中間欠損か、複合欠損か、欠損部の対合歯は連続して残存するか欠損を有するか、など。
(2)咬合支持の歯数と部位
(3)残存歯の対向関係:対向関係から各部位にかかる咬合力を読み取り、過大な力がかかると予測される部位には支台歯の連結固定などを検討する。
(4)アンテリアガイダンスの有無・状況:アンテリアガイダンスを獲得できなければ臼歯への負担が増えるので、支台歯の強化を考えた義歯設計が必要となる。
(5)リスク因子:支台歯としての条件が悪い歯を特定し、設計時にそのリスク因子を回避する。
 これら5要素に基づき症例分析することで、予知性のある補綴設計と治療計画につなげることができる。