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キーワード解説:
下顎角は、下顎骨の下縁平面と後縁平面からなる隅角部のことで、いわゆるエラと呼ばれる部分を指す。下顎角は、下顎枝と同じく永久歯萌出期に発育量が増大し、それにともなって下顎角の角度は減少し狭くなっていく。ただし近年の傾向としては、下顎角の発育量が少ないため、永久歯萌出期を経ても下顎角の角度が広いまま完成をむかえるケースが増えている。
下顎角の発育量が減少することによる影響は、顔貌と第三大臼歯の萌出難生に顕著にあらわれる。下顎角が発達しないと顔貌は細面になり、下顎枝前方の骨の改造現象(下顎枝後方の骨量増にともなう下顎枝前方の骨吸収)による臼歯萌出スペースの拡大が不十分となるために、第三大臼歯の萌出スペースが不足し萌出難生の原因となる。