作業長
- 【読み】
- さぎょうちょう
- 【英語】
- working length
- 【書籍】
- ザ・クインテッセンス 2022年10月号
- 【ページ】
- 106
キーワード解説
作業長とは、歯内療法における歯冠の基準点から根尖部の基準点までの長さのことである。根管治療での感染の除去のためには、洗浄や貼薬による細菌減少が主軸となる。そして、薬液の使用および充填材の取り扱いを考慮すると、適切な作業長を知る必要がある。ただし、デンタルエックス線写真のみでは、エックス線的根尖と解剖学的根尖孔に乖離があるため、作業長の決定は難しい。さらに、根未完成歯のような根尖が開大した症例では、電気的根管長測定器の信頼性にばらつきがあることも報告されている。ペーパーポイントを使用して作業長を決定する方法もあるが、ペーパーポイントを根管内に挿入した際に根管内のデブリスを根尖孔外に押し出すリスクもある。作業長の決定方法にはそれぞれ一長一短があるので、複数の方法を組み合わせることが望ましい。