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オムニクロマ

【読み】
おむにくろま
【英語】
omnichroma
【書籍】
保険の審美修復を極める
【ページ】
45

キーワード解説

 近年技術の向上で、1種類のコンポジットレジン(以下CR)で歯質になじみやすくシェード選択も不要(マルチシェード)な製品が各社より販売されている。トクヤマデンタルが製造販売する歯科充填用CRであるオムニクロマもその1つで、ペーストタイプとフロータイプがあり、さまざまな窩洞形態のCR修復に応用できる。オムニクロマは、硬化前は白色不透明で、光硬化後に窩洞の色調に同化するという特徴をもつ。直径260nmのオムニクロマフィラーが形成する微細構造により、硬化後、赤~黄色の構造色を発色する。この構造色と歯質の反射光(色)が混ざり合うことにより、歯質の色調に同化する。
 シェード選択で迷わず、在庫管理もしやすいマルチシェードのCRは、今後保険診療において中心的なものになっていくと想定される。