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唾液の抗菌・免疫作用

【読み】
だえきのこうきん・めんえきさよう
【英語】
antibacterial immune effect of saliva
【書籍】
歯科衛生士 2023年3月号
【ページ】
30

キーワード解説

 唾液に含まれる有効成分による作用は多岐にわたるが、そのうち抗菌・免疫作用においては、IgA(免疫グロブリンA)、リゾチーム、ラクトフェリン、抗菌ペプチド、ペルオキシダーゼなどの抗菌物質がはたらく。
 新型コロナウイルスなどに対するワクチンは、ウイルスなどの病原体を弱毒化したものなどを体内に取り込み、抗体が増えることで、感染症の発症や重症化を抑える。このとき増える抗体であるIgG(免疫グロブリンG)は血液の中にあるため、ウイルスが生体に侵入しないと増えない。一方、IgGと同じく抗体であるIgAは口腔粘膜表面にあり、外から入ってくるウイルスなどを攻撃できるため、生体に入る前の門番のような役割を果たしている。