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剥離性歯肉炎

【読み】
はくりせいしにくえん
【英語】
desquamative gingivitis
【書籍】
歯科衛生士 2023年4月号
【ページ】
91

キーワード解説

 剥離性歯肉炎とは、歯肉に剥離性びらんや浮腫性紅斑、小水疱を生じる歯肉病変。閉経期前後の女性に多く、唇頬側歯肉に発症しやすい。また、刺激痛や接触痛などをともなうことがある。基礎疾患としては、口腔扁平苔癬、類天疱瘡、尋常性天疱瘡などがあげられ、このような皮膚疾患の一症状として歯肉に現れた病変と考えられているが、その成因は明らかではない。
 治療法はプラークコントロールの徹底および副腎皮質ホルモン製剤の局所塗布などによる対症療法になる。しかし、歯肉疼痛のため口腔衛生状態が改善されないことがあり、歯周病の長期的リスクを潜在的に増加させる可能性がある。