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骨火傷

【読み】
こつかしょう
【英語】
bone burning
【書籍】
インプラント撤去完全マニュアル
【ページ】
47

キーワード解説

 インプラント埋入時のドリリング時に生じるオーバーヒーティングが原因で起こる熱傷。この骨火傷が原因で生じる感染があり、インプラント周囲の腫脹や排膿、デンタルエックス線写真におけるインプラント先端部の透過像などで気づくことが多い。埋入後から疼痛が続く場合は、骨火傷を生じている可能性がある。
 治療法としては、インプラント体を残すために、天然歯に対する歯根端切除術と同様に先端を切除する方法があり、長期にわたって問題がないことも報告されている。しかし、天然歯と違ってチタン製のインプラントの先端を切断することは容易ではない。また、先端切除を行った報告ではインプラントは長いものが多く、切断したとしても歯冠-インプラント比への影響は少なかったが、近年使用されているスタンダード長10mmのインプラントでは、歯冠-インプラント比が悪化することが予想され、インプラント体の破折などを引き起こす可能性がある。
 これらのことから、再インプラント治療が可能と判断した場合には、インプラント撤去を行うことも治療法の1つとして挙げなくてはならない。