キーワード
キーワード解説:
中心位の咬合採得法のなかでも古典的な方法で、術者の人差し指を患者のオトガイ下部に、親指をオトガイ上部に置き、顆頭方向に押して中心位に誘導する方法。十分なdeprogramming ができていないと、抵抗感(顎がガクガクしない感覚)があり、歯根膜感覚のある位置(最大咬頭嵌合位)へと誘導されてしまう。また、術者が押す方向に親指の力を入れすぎると、顎関節は後方へと押し込まれてしまうため注意が必要である。もともと1970年代のナソロジー学派が、「下顎頭の位置は後方にあるほうが回転中心となるため良い」としていた時代の方法であり、現在ではほとんど用いられない。