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Simplified Papilla Preservation Technique (SPPT)

【読み】
しんぷりふぁいどぱぴらぷりざべーしょんてくにっく
【英語】
Simplified Papilla Preservation Technique
【書籍】
フラップデザイン ベーシック編
【ページ】
69

キーワード解説

 Cortellini、Tonettiが1999年に提唱した、狭い歯間部などにも適応できる弁デザイン。 SPPTの弁デザインは、基本的に温存型の弁デザインで、骨移植やメンブレンを併用した再生療法にも用いることができる。
 歯間部では、頬側のラインアングルから隣接歯の中央付近(コンタクト直下)に向けて斜め切開を行う。頬側ならびに歯間部では歯肉溝内切開を行う。しかる後に、頬側で骨が2 〜3 mm 露出する程度に全層弁を剥離する。その後、歯間乳頭基底部に水平方向の結合組織を切り分ける切開を加え、残った下部の肉芽組織を取り除き、弁を口蓋側へ剥離する。このとき、必要に応じて縦切開・減張切開を行う。骨欠損部が明示されたならば骨欠損上の軟組織の除去をし、根面のSRP を行う。さらに、根面処理、生理活性物質を塗布する。また、必要に応じて骨移植やメンブレンを設置する。最後に、歯間部の広さや厚みに応じて内側水平マットレス縫合と単純縫合を組み合わせ、創部を閉鎖する、という一連の術式である。
 SPPTは、modified papilla preservation techniqueの適応範囲を補うものであり、歯間部での斜め切開は角度が鋭角にならないようにすることで、弁の閉鎖率を向上させるものである。