専門情報検索 お試し版

歯肉弁側方移動術

【読み】
しにくべんそくほういどうじゅつ
【英語】
laterally positioned flap
【書籍】
必ず上達 歯肉移植
【ページ】
60

キーワード解説

 1956年にGrupeとWarrenが発表した歯肉退縮の治療法。主に1歯に限局した歯肉退縮に対して、周囲組織との色調の調和を損なわずに根面被覆が必要な場合に行われることが多い。術式は、歯肉退縮した患歯隣在歯の辺縁歯肉に部分層弁にて有茎弁を形成し、患歯へ側方移動させることで露出歯根表面を被覆する。隣在歯に骨吸収がないこと、十分な角化歯肉の厚みと幅が存在することが条件となる。
 開放創ができてしまう点や術式が煩雑であるため適用頻度は高くないが、下顎前歯部など1歯に限局して大きな歯肉退縮が存在する場合には用いられる。左右から歯肉弁を寄せたり、歯冠側移動をともなうなどのバリエーションが存在する。