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クラックトゥースシンドローム

【読み】:くらっくとぅーすしんどろーむ
【英語】:cracked tooth syndrome
【書籍】: ザ・クインテッセンス 2024年4月号
【ページ】:99

キーワード解説:

 クラックトゥースシンドロームとは咬頭を含む臼歯の不完全な破折による臨床症状のことである。1964年にCameronによってそう呼ばれるようになった。咬合時痛や冷水痛などの不快症状が生じるものの、歯の表面には微小な構造の変化や亀裂しか見られないため、診断や治療介入を行うタイミング決定の判断が難しい疾患である。従来はコンポジットレジンなどを用いて亀裂部の修復を保存的に行い、症状が緩和しない場合は全部被覆冠で亀裂を囲い込む治療が一般的であった。全部被覆冠での補綴治療を行う際、歯質削除量などを考えると治療介入の時期が遅れ、歯冠、歯根破折を引き起こす場合もある。一方、オーバーレイであれば咬合面をすべて被覆するため、亀裂そのものが被覆され、咬合面からの刺激を遮断することができる。