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フッ化物バーニッシュ

【読み】
ふっかぶつばーにっしゅ
【英語】
Fluoride varnish
【書籍】
歯科衛生士2025年9月号
【ページ】
84

キーワード解説

フッ化物局所応用製剤のひとつであるフッ化物バーニッシュは、アルコール懸濁液に5 %のフッ化ナトリウム(NaF、22 , 600 ppm F)を含有し、唾液と接触すると硬化するレジンを含んでいる。このような高濃度のフッ化物が作用すると、局所にフッ化カルシウムが形成すると考えられ、フッ化物を徐放する貯蔵庫として機能する。
フッ化物バーニッシュは、小さなブラシ、シリンジなどを使用して、1年に2~4回の頻度で塗布される。あらゆる年齢層に使用されるが、とくに小児や青年のう蝕予防のために使用され、高齢者の露出した歯根面にも塗布される。
2013年に発表されたコクランレビューでは、永久歯と乳歯の両方で、フッ化物バーニッシュの高いう蝕予防効果を示しており、また、歯根面う蝕の予防効果に関しても明らかになってきている。
尚、本製品を含むフッ化物バーニッシュ製剤は知覚過敏処置剤として承認されているが、歯科医師の裁量でう蝕予防を目的として利用することが可能。