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2022年11月6日掲載

日本包括歯科臨床学会

10年の歩みを振り返る学術大会を開催

JACD創立30周年、咬合療法研究会創立20周年もあわせて盛大に開催された。
JACD創立30周年、咬合療法研究会創立20周年もあわせて盛大に開催された。
 9月17日(土)、18日(日)の両日、第10回日本包括歯科臨床学会記念学術大会・総会(上田秀朗大会長、国賀就一郎会長)が、北九州国際会議場(福岡県)とWeb配信のハイブリッド方式で開催された。

 本学術大会は、「JACDセッション」「包括セッション」をはじめ、包括歯科臨床において重要な7つのセッションから構成されている。

 このうち、「JACDセッション」では「ペリオドンティストが目指す究極の治療とは?」と題し、樋口琢善氏、白石和仁氏(ともに福岡県開業)、宮本泰和氏(京都府開業)が登壇した。樋口氏は、特に成長因子を用いた重度歯周疾患への対応について述べた。白石氏は、自身のチャレンジ症例を供覧しつつ、今後さらにシビアな症例が救えるであろう展望を示した。宮本氏は、歯周外科治療の歴史と自身の歯周外科治療における研鑽の軌跡を、症例を交えて解説した。

 「包括セッション」では「咬合再構成に必要なこと~予知性を高めるための知識と工夫~」と題し、本多正明氏(大阪府開業)、筒井照子氏(福岡県開業)、藤原康則氏(京都府開業)、中島稔博氏(福岡県開業)が登壇した。その中で本多氏は、咬合再構成における良好な長期予後を見据えた治療の実践について、また筒井氏は病態を見抜き癒やす歯科臨床について解説した。

 若手支部選抜セッションでは、最優秀賞に安藤正明氏(千葉県開業)の「臼歯部咬合崩壊症例に対して患者年齢と個体差を考慮し包括的治療を行った一症例」が選ばれ、同会のさらなる発展が期待される学術大会となった。

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