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  • 歯の外傷で小児が来院したら
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    歯の外傷で小児が来院したら

    泣いてた親子を笑顔で帰す
    著者: [著] 宮新美智世
    A4判変型 / 140ページ / 2020-12-10 発売
    ISBNコード:978-4-7812-0786-5
    定価 8,800円(本体 8,000円+税10%)
    クイントコード:17480
    モリタコード:208040749
    • チラシの価格表記は発行当時のものです。
    突然の来院にも適確に対応して、ファミリーデンティストになりましょう
    外傷治療は初動が肝要!続く歯内-歯周疾患は、戦略的follow-up therapyで攻略!口腔の外傷の正確な診断には時間を要するが、継続管理は後遺症の早期発見・早期治療を可能にして、治癒率を高め、健全な口腔を育てる。口と歯の外傷で「何が起こっているのか?」「何をすべきか?してはいけないか?」を多くのイラストと図で解説した、急患を余裕で乗り切る、見えない損傷に備える知恵満載のガイドブック。

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評者:林 正規(岐阜県・林歯科医院)

 歯の外傷患児の来院は,とかく忙しい時間帯の急患であり,「まいったなあ」と感じたことがよくある.また,外傷は日常臨床で頻度が低いだけに,馴染みが薄い領域でもある.しかし,本書のCHAPTER 1 を開けば,まずは初回診療を適確に乗り切ることができるであろう. ひと息ついたら,CHAPTER 2 以後も参考にすれば,次回来院時の対応にきっと自信がもてるし,保護者からの鋭い質問に対しても,難なく答えられるようになる,と思われる.
 このように本書の第1 の特徴は,実践知の本だということである.これは,著者が大学病院で小児の“歯の外傷専門外来”を担当しながら得た知恵と,脱臼や破折露髄,脱落再植,歯根破折,歯根吸収,受傷乳歯とその後継永久歯について,それぞれ約10年間の長期観察を行った症例の集積研究による成果が生かされているからである.
 また,第2 の特徴は,“小児の歯内療法”の記載が詳しいことである.歯内療法は外傷歯につきものながら,学生時代に習うのは断髄どまりである.しかし,本書は,覆髄から乳歯の根管治療,apexification,外科的歯内療法に至るまで網羅している点で,他に類をみない.とくに,乳歯や歯根未完成歯の歯根破折における電気的根管長測定法と“新たな露髄診”の活用法は,う蝕治療にも欠かせない知見である.そのうえ,診査法も小児にやさしいだけでなく数値化されている.つまり,歯髄の生死は電気診・歯髄脈波(血流)診査・冷温診などを総合して診断し,ペリオテストを用いた動揺度測定・歯根膜プロービングなど,受傷歯の状態をデータで可視化して管理できることを教えてくれる初めての書ではないだろうか.
 さらに,第3 の特徴は,新しい修復法が紹介されている点である.なかでも歯冠破折片の接着法や歯内療法後の修復として乳歯冠を使わない“乳臼歯の審美的修復法”など,現代のおしゃれな子どもに適した課題への対応が紹介され,興味深く読んだ.
 その他,学生時代は学ぶことが少なかった受傷歯の病理についても,損傷と治癒,歯根吸収などが解説されている.これらは,実験動物を用いた“規格化された歯の損傷モデル(脱臼と歯根破折)”による著者の研究成果に基づいて解説されており,今後さらなる解明が期待される.
 やさしげな書名に,もうすこし軽い内容を想像される読者もいるかと思われるが,海外の教科書とは異なるオリジナルの内容が満載され,なおかつ“日本人の子ども観”を垣間見ることができた.というのは,欧米やWHOの外傷歯治療ガイドラインが乳歯の保存に消極的であるのと対極的に,乳歯でも全力で守るという小児と家族へのきめ細かな心遣いが行間に見え隠れするからである.
 本書が多くの読者に裨益し,わが国において外傷歯治療が適切に行われ,それこそ副題に掲げられた“親子の笑顔”が増えることを大いに期待している.

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