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ARC CONCEPT

【読み】
アーク コンセプト
【英語】
ARC CONCEPT
【書籍】
前歯部審美修復 インプラント編
【ページ】
36

キーワード解説

インプラントの上部構造製作にあたって考慮すべき概念。規格化されたインプラントに装着されたヒーリング・アバットメントによって形成される粘膜貫通部の真円柱形態と、天然歯を模倣したそれぞれの上部構造製作に必要とされる粘膜貫通部の形態には大きな違いがあり、その差が術後の歯肉レベルに大きく影響するという概念。1998年にPhillips K、Kois JCらによって提唱された。これは、ヒーリング・アバットメントと同形態の既製インプレッション・コーピングで印象採得後に模型上で粘膜貫通部の形態修正を行ってアバットメントと上部構造を製作してしまうと、歯肉は圧迫され、根尖方向への移動が必ず生じ、術後の予知性が低くなることを警鐘したものである。対策としては、天然歯CEJ部の断面とインプラントの形態の違い、および生物学的幅径成立後のインプラント周囲の骨吸収と歯肉退縮を補償するために、最終印象前に歯肉レベルを1~2mm、歯冠側に移動しておく必要がある。