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リーウェイスペース

【読み】
りーうぇいすぺーす
【英語】
leeway space
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2009年4月号
【ページ】
82

キーワード解説

 乳犬歯・第一乳臼歯・第二乳臼歯の歯冠近遠心幅径の総和と永久犬歯・第一小臼歯・第二小臼歯の歯冠近遠心幅径の総和の差で、上顎では約0.9mm、下顎では約1.7mmであったと、Nanceにより1947年に発表された。
 リーウェイスペースは、乳犬歯・乳臼歯が永久犬歯・小臼歯に交換すると、早期に下顎第一大臼歯が近心移動してその大きなスペースを閉じ、上下顎第一大臼歯の咬合関係が咬頭対窩(cusp to fossa)咬合を確立するためにあるという説と、第一大臼歯の近心移動のために使われるのではなく、大きな前歯が配列するために後方の空隙が使われるという説がある。その後の研究でどちらの場合でも起こりうることが判明している。このようにリーウェイスペースは、混合歯列後期から永久歯列完成までの咬合関係の確立や、叢生歯列の矯正治療においてはそのスペースを利用し叢生を解消するために、重要な役割を果たしている。