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外科・非外科論争

【読み】
げか・ひげかろんそう
【英語】
surgery- not surgery controversy
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2012年4月号
【ページ】
52

キーワード解説

ときどき、「非外科vs.外科」というような対比の議論を見かけるが、そのなかで繰り広げられる「外科はオーバートリートメント、非外科ではアンダートリートメント」というような論争は患者をしばしば置き去りにしてしまう。非外科治療も歯周外科処置もそれぞれに目的、利点・欠点、適応症などがある。どんな病態にも対応できる完全無欠な術式はなく、ある患者には有効であっても、別の患者にはデメリットのほうが大きいということもある。治療を行ううえで大切なことは、患者の病態に合わせて、術式を取捨選択し、うまく組み合わせてもっとも適した処置を行うことである。そして、選択した術式の利点を最大限に引き出し、欠点を最小限に抑える配慮が必要と考える。特定の治療術式に患者を引き込むのではなく、さまざまな病態に対応できるよう治療オプションを多く習得し、個々の患者に合わせて適切な治療術式を提供することが求められる。