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フッ化物の安全性

【読み】:ふっかぶつのあんぜんせい
【書籍】: 別冊歯科衛生士 クイズ う蝕&歯周病の基礎知識100~解いて理解して歯科衛生士臨床パワーアップ~
【ページ】:50

キーワード解説:

 普遍的な自然の環境物質であるフッ化物は、ヒトにとって必須微量栄養素と位置づけられていることから、フッ化物応用法は、用法・用量を守って施行すれば安全で有効な方法といえる。ただし、一度に大量のフッ化物を誤飲した場合、ごく稀に急性中毒症状を起こす可能性がある。急性中毒量は5mgF/kg・体重と推定されており、たとえば20kg の子どもでは100mgFが中毒量となる。そのため、その子が、子ども向けの1,000ppmFフッ化物配合歯磨剤(1mgF/g)をおよそ2本、成人向けの歯磨剤を約1本を一度に食べてしまった場合は、症状が出る可能性がある。
 主症状は吐気、嘔吐、下痢などの胃腸症状だが、個人のもつ因子(年齢・性別・感受性・健康状態など)によって反応に幅があるため、経過観察はもちろん、誤飲した量によっては牛乳を飲ませる、吐かせる、救急センターに運ぶなどの対処が必要になる。