キーワード解説：

　一般的な歯磨剤と義歯用歯磨剤の大きな違いとして、義歯用歯磨剤には研磨剤が入っていないことが挙げられる。もし義歯の機械的清掃で研磨剤が入っている歯磨剤を用いると、研磨剤によって床用レジンが傷つけられ、床用レジン表面にできた傷にデンチャープラークが侵入・増殖し、結果として口腔内微生物の温床と化す。そこで、義歯用歯磨剤（ペーストタイプ・リキッドタイプ・フォームタイプ等）を併用することで、デンチャープラークの除去効果が期待できる。
　近年、義歯用歯磨剤はフォームタイプが多く販売されており、リキッドタイプやペーストタイプと比べ、泡立ちがよく、簡便性、利便性に優れている。また、フォームタイプの義歯用歯磨剤のパッケージは、歯磨剤とは明らかに異なるため、見間違えによる誤った使用を防ぐことができる。