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  • 歯列不正・不正咬合の患者が来院したら
    この本の書評を読む

    歯列不正・不正咬合の患者が来院したら

    補綴的処置の選択基準と矯正治療介入のタイミング
    著者: [著] 山影俊一 [著] 山影章子
    A4判 / 172ページ / 2020-12-10 発売
    ISBNコード:978-4-7812-0785-8
    定価 12,100円(本体 11,000円+税10%)
    クイントコード:17470
    モリタコード:208040748
    • チラシの価格表記は発行当時のものです。
    こんな「歯列不正・不正咬合」みたことない! どうしよう! 手がかりはここにあった!
    「歯列不正」・「不正咬合」の患者の機能性・審美性をどの程度まで改善できるかは、GPにとって大きな課題である。本書においてはこれら改善のためのアプローチ法を主に①永久歯列完成前後からの矯正治療。②先天的な疾患に対する補綴治療。③成人における咬合の維持・修正・再構成を行うという3タイプに分け、小児・若年期・成人などの16症例を通して、「歯列不正」・「不正咬合」の患者に行う補綴治療、矯正治療の役割を明確化した。

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評者:岩谷眞一(宮城県・岩谷歯科医院)

 著者の1人である山影俊一先生は日本顎咬合学会のプログラムチェアマンの経歴があり,咬合治療における卓越したインテリジェンスとテクニックを兼ね備えた臨床家である.2013年に上梓された『補綴力を高める』(クインテッセンス出版刊)は,本格的な補綴治療をめざしている若手の歯科医師のみならず,ベテランの歯科医師にも興味をもって読まれている.
 このたび,上梓された『歯列不正・不正咬合の患者が来院したら』は,矯正治療を専門とされている奥様の山影章子先生とのコラボレーションによるものであり,包括的な治療が施された長期経過の16症例をもとに,補綴処置の選択基準と矯正治療のタイミングについて論考された内容となっている.エンドやペリオへの対応もすばらしく,医院の総合力の高さが伝わってくる.
 本書において特筆すべきことは,患者の語りのなかから解決策を探るナラティブベースドアプローチをエビデンスベースドアプローチと同等に考えていることである.日常臨床において,術者の考える治療方針と患者の要望が合致しないことはよくあることである.時間をかけて患者と話し合いを重ねていく過程で治療方針を決定することができれば,患者との信頼関係が確立され,術後のQOLの向上につながるものと考えられる.
 本書では歯列不正や不正咬合の改善を3 つに分けてアプローチしている. 1つ目は永久歯列完成前後の症例で補綴治療は原則必要とせず,必要に応じて矯正医が矯正治療を行うことになる. 2 つ目は永久歯列完成前後の症例ではあるが,歯の先天性欠如や過剰歯などの先天的な疾患が加わる場合で補足的に補綴治療を必要とする. 3 つ目は主に成人の症例で多数歯に修復補綴治療が施されている,あるいは欠損が存在する場合である.骨格的な要素が強い歯列不正や不正咬合の場合は,外科的治療もオプションに加わる.症例ごとにディスカッションの項目があり,そこには臨床家にとって珠玉のヒントが散りばめられている.また,主要な参考文献が整理され,詳しく解説されていることもありがたい.
 現代社会では早急に答えをだすことが求められる. この能力はポジティブケイパビリティと呼ばれ,歯科臨床においても,患者の情報をもとに敏速に診断し,適切な処置を施すことが至上命令とされ,学生の頃からこの能力を磨くように教育されてきた.しかし,患者によっては速やかな対応が難しく,時間をかけて共感しながら,治療を進めていくことが必要となることもある.答えのでない事態に出会ったとき,拙速に何とかしようとせず,そこに留まって耐えていく力,いわゆるネガティブケイパビリティが要求される.小説家や芸術家はこの能力に長けているといわれているが, 歯科医師にとっても大切な要素ではなかろうか.そんなことを気づかせてくれる1冊である.

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