2023年11月25日掲載

「レーザー医学・医療の叡智の融合」をテーマに

第35回日本レーザー歯学会総会・学術大会が開催

第35回日本レーザー歯学会総会・学術大会が開催
 さる11月25日(土)、26日(日)の両日、京王プラザホテル(東京都)において、第35回日本レーザー歯学会総会・学術大会(亀山敦史大会長、横瀬敏志会長)が開催された。今回は医科系の3学会(第44回日本レーザー医学会総会、第33回日本光線力学学会学術講演会、第19回日本脳神経外科光線力学学会)と合同で「Laser Week IV in Tokyo」と銘打ち、「レーザー医学・医療の叡智の融合」を共通テーマに掲げての開催となった。歯科医師、医師ら約640名が参加し盛会となった。

 1日目の理事長講演「日本レーザー歯学会が取り組むべき課題とは」では、日本レーザー歯学会理事長の横瀬氏(明海大歯学部機能保存回復学講座保存治療学分野)がレーザーを用いた歯科治療の発展経緯と学会の沿革について語った。機器も改良され普及し、保険でも加算が認められたにもかかわらず、会員数の伸び悩みが続くことを問題提起した。また、学術集会で国内外の最新情報や安全で効率的な運用を学ぶことでスキルアップやインシデント減少につながるなどのメリットを述べ、未入会でレーザー治療を行う歯科医師へ入会を呼びかけ、学会の活性化に向けて協力を促した。

 続いて、認定講習会「インプラント周囲炎治療におけるEr:YAG レーザーの応用」が座長の山田嘉重氏(奥羽大歯科保存学講座・修復学分野)のもと、青木 章氏(医歯大大学院医歯学総合研究科歯周病学分野歯周光線治療学)により行われた。近年増加傾向にあるといわれるインプラント周囲炎の治療でレーザー治療が有効であった症例を供覧しつつ、時折国内外の研究情報や文献も交えながら、活用のポイントを述べた。このような学会などで、出力など各種設定の工夫や照射角度のコントロールに関する最新情報を収集することも重要であるとまとめた。

 日本レーザー医学会をはじめとする医科系の学会と日本レーザー歯学会の合同学会は、今回が初めてであった。医科領域と歯科領域それぞれのレーザーを活用した治療について、両方の領域からの演者が1つのシンポジウムで講演する合同シンポジウムや、4学会合同でのポスター討論などが行われ、レーザー機器活用についてのシンポジウムや企業展示もあり、積極的な交流がなされていた。

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