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2011年1月11日

2011年度CEセミナーOB会開催

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 さる1月10日(月)、名古屋能楽堂会議室(愛知県)において、CEセミナーOB会(月星光博主宰)が開催され、100名以上が参集した。本セミナーは歯科教育機関卒業後の継続的教育を目指し、年に1度OB会が開かれ、同セミナーを修了した歯科医師をはじめ歯科衛生士らが多数参加している。

 午前中は同会主宰の月星氏の挨拶を皮切りに、まず天野敦雄氏(阪大大学院歯学研究科口腔分子免疫制御学講座教授)による「感染病因論に基づいた歯周病治療」と題する講演が行われた。天野氏は、従来外因感染とみられてきた歯周病が、デンタルプラークによる内因感染であるということが判明してからの歯周病病因論を講じた。歯周病菌がどのように歯肉の上皮細胞を侵すか、歯周組織の免疫応答において長期間歯周病菌の攻撃に耐えてきた免疫が暴発・制御不能となったのが歯周病の炎症であること、またなぜ歯周病は完治しないといえるのかなど、自身の研究や専門学的知識に裏付けられた論を、軽快に展開した。

 午後からは、山口知世氏(福岡県開業)による「歯科にとって食とは~口腔保健に欠かせない食育~」と題する講演が行われた。「食習慣、食事内容が歯と歯列弓を悪くする主因であり、予防には適切な食習慣が必要である」と前置きしたうえで、ビデオ撮影した保育園での子どもたちの食事風景を咀嚼のケースとして多数紹介。正しい食環境と正しい咀嚼の獲得は大人の責任だとし、「子どもの食生活には子どもの自由度はなくていい、と言ってしまって良いと思う。子どもの健康は子どもの面倒を見る大人が守るという覚悟が必要」と」述べた。