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2011年9月30日

第53回歯科基礎医学会学術大会・総会開催

「世界にさきがける口腔の基礎医学」を大会テーマに盛会

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 さる9月30日(金)から10月2日(日)の3日間、長良川国際会議場(岐阜県)において、第53回歯科基礎医学会学術大会・総会(竹内 宏会頭、上西秀則理事長)が、大会テーマに「世界にさきがける口腔の基礎医学」を掲げて盛大に開催された。

 初日には若手研究者の登竜門ともいうべきサテライトシンポジウムが11題、2日目からはメインシンポジウム5題、ランチョンセミナー1題、ライオン学術賞受賞講演2題、特別講演「カーボンナノチューブの発見」(飯島澄男氏、名城大教授)1題、特別シンポジウム「口腔顔面領域における癌と痛み―癌性疼痛研究発症のメカニズムを探る」(座長:岩田幸一氏、日大教授/山口 朗氏、医歯大教授)1題、微生物学をはじめ6つの会場に分かれて開催された部門別談話会、歯科基礎医学会賞受賞講演6題、微生物をはじめ免疫、骨代謝、薬理作用など、15にのぼる研究課題別に分けられた一般演題(口演、ポスター)など、もりだくさんな研究結果が披露された。

特別講演の演者である飯島氏は、研究者では目標の1つである"Nature、Science"といった科学雑誌に研究が掲載されたナノ研究の第一人者。「カーボンナノチューブの発見」がさまざまな領域の人類社会に与えた影響について、そして最後には医学・生物分野への応用についても言及された。憧れ的な存在の講演に熱心に耳を傾ける若手研究者の姿が印象的であった。他の講演でも歯科におけるナノレベルの研究発表も多く散見され、日本人研究者のレベルの高さが披露されたが、逆に臨床の現場に直結する研究が少ないのが現状で、基礎と臨床の接点を模索する必要性も感じられた大会であった。