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2014年9月18日

第24回日本口腔内科学会、第27回日本口腔診断学会合同学術大会開催

「極めよう口腔診断・広めよう口腔内科―共に高める口腔科学―」をテーマに

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 さる9月18(木)から20(土)まで(18日は関連会合のみ開催)の3日間、九州大学医学部百年講堂(福岡県)において、第24回日本口腔内科学会(中村誠司大会長・草間幹夫理事長)、第27回日本口腔診断学会(森本泰宏大会長・笹野高嗣理事長)合同学術大会が「極めよう口腔診断・広めよう口腔内科―共に高める口腔科学―」の大会テーマのもと、400名以上の参加者を得て開催された。

 学術発表初日の19日は中村大会長、森本大会長がともに演壇に立ち、開会の辞を述べたのに引き続き、悪性腫瘍、口腔粘膜疾患についての一般講演が、その後、林 孝文氏(新潟大大学院)による日本口腔診断学会認定医委員会主催特別講演「口腔画像診断の展開―エックス線から超音波まで―」が行われ、口腔がんに対する超音波診断やエックス線、CTの画像診断の基本が解説された。

 午後からは「合同シンポジウム1」として「口腔内科教育・診療の現状と課題」が開催され、北川善政氏(北大大学院)、片倉 朗氏(東歯大)、里村一人氏(鶴見大)、吉岡 泉氏(九歯大)が、それぞれ自校における学生教育・実習を発表したが、どの発表においても将来の歯科患者の高齢化、疾患構造の変化を踏まえ、症候学、患者情報のロジカルシンキングの重要性を説き、「口腔を通して全身状態を診て、全人的視野に立って口腔の健康にあたる」「医科と共通の言語で対話できる歯科医師の育成」「医療のなかでの歯科」という目標をもつ口腔内科教育の必要性が提言された。また同日には古賀博文氏(西日本産業衛生会北九州PET健診センター)による特別講演「PET-CTによる悪性腫瘍の診断」も行われた。

 20日も一般講演に続き「合同シンポジウム2」として「IgG4関連疾患とシェーグレン症候群の新しい理解」が行われた。このシンポジウムではシェーグレン症候群とミクリッツ病は別の疾患であり、ミクリッツ病は全身疾患であるIgG4関連疾患のなかの涙腺・唾液腺炎であるとの発表が行われ、顎口腔領域からの診断の重要性が述べられた。

 本合同学術大会は、上記以外に扁平苔癬、口腔乾燥症についての一般講演、ポスター発表、ランチョンセミナー、さらにJohn S. Greenspan氏(UCSF)らを招いての特別講演など多くのセッションが開催された。