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2016年7月3日

第11 回歯科学研究所インプラント部会 年次学術集会開催

超高齢社会におけるインプラント治療をふまえ、多角的な内容の講演と議論が展開される

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 さる7月3日(日)、ステーションコンファレンス東京(東京都)において、第11 回歯科学研究所インプラント部会年次学術集会(守口 和大会長、渡辺純一インプラント部会理事長、伊藤正夫理事長)が会場満席の130名以上の聴講者を集め、盛大に開催された。

 冒頭の名誉会員講演では、守口憲三氏(岩手県開業)が「高齢者社会におけるインプラント」のテーマにて講演を行い、訪問歯科医療の現状と展望について詳説した。さらには、インプラントオーバーデンチャーのトレンドに触れ、ロケーターアタッチメントを用いた症例などを供覧した。続く教育講演1では、宇佐美雄司氏(名古屋医療センター歯科口腔外科)が「歯科医療従事者のためのHIV感染症の知識」と題した講演を行い、HIV感染症に関する誤解と正しい知識について解説。さらには、歯科医院を含めた医療施設におけるHIV感染症患者に対する適切な対応に言及した。

 午後は、藤関雅嗣氏(東京都開業)が「パーシャルデンチャーの基本から考えるインプラントオーバーデンチャーとこれからの展望(SMOP)」と題した講演を展開。長年にわたりインプラントオーバーデンチャーの症例を数多く手がけ、総義歯治療にも造詣の深い藤関氏ならではの示唆に富んだ症例供覧と、オーバーデンチャーに関する最新技術の紹介を行った。また、最後は、角 保徳氏(国立長寿医療研究センター・歯科口腔先進医療開発センター長)が「超高齢社会の歯科医療を展望する」と題した特別講演を行った。角氏は、高齢歯科の現状に対する問題を提起すると共に、口腔ケア・口腔管理を通して高齢者医療に歯科が参入していくことの必要性を説いた。

 また、併催されたコメディカル講演では、水木さとみ氏(多摩大大学院客員教授)が「患者理解から始まるコミュニケーション」、河野章江氏(医歯大歯学部非常勤講師)が「インプラント治療におけるアシスタントワーク」とのテーマで講演を行った。さらに、ランチョンセミナーでは、守口 和大会長が、最新のガイドシステム・SMOPについて解説した。他にも6名の歯科医師によるポスターセッションが行われるなど、終始盛況を博した。