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2017年4月8日

PHIJ設立10周年記念講演会を開催

「GPと専門医のシナジーが起こす歯科医療革新」をテーマに

 さる4月8日(土)、9日(日)の両日、よみうり大手町ホール(東京都)において、PHIJ設立10周年記念講演会(PHIJ事務局主催、SAT 事務局運営)が「GPと専門医のシナジーが起こす歯科医療革新」をテーマに開催され、歯科医師・歯科衛生士ら約300名が参集し盛会となった。

 PHIJ(Perio Health Institute Japan)は、熊谷 崇氏(山形県開業)、Michael K McGuire氏(米国開業)、宮本貴成氏(クレイトン大歯周病学科主任教授)らが設立したグループで、今回10周年を迎えたことを記念し本講演会が企画された。

 初日はまず、熊谷氏が登壇し、「これまでの歩みとこれからの歯科医療」と題して講演。予防という概念を自院がある酒田市に普及させ、市民への啓発のみならず現在では企業をも取り込んだ活動を行っていることを動画にて紹介。また、平均寿命と健康寿命の差を逆転させるためにも、メディカルトリートメントモデル(以下、MTM)の実践が重要であるとした。そして今後はメインテナンスの維持のほか、クラウドを使った患者への情報提供が求められると述べた。
 
 つづいて、歯科衛生士である小川 恵氏(福岡県勤務・つきやま歯科医院)が「MTMと自費メインテナンスを実践して」と題して登壇。2017年1月から開始した自院におけるメインテナンス自費化までの不安と実施後の現状を具体的に紹介した。
 
 次に、Todd Scheyer氏(米国開業)が「歯周病学とインプラント学における最新テクノロジー:連携医療のためにエビデンスが提供できる機会とは」の演題で講演。コンピュータガイデッドデンティストリーの症例を紹介するなど、技術の進化にともなう歯科治療の変化について解説した。レーザーを用いた歯周病治療の症例やコラーゲンや生物製剤を使った歯周組織の再生症例など多くの症例を供覧。技術の進化により若手歯科医師にとってはハンデを小さくできるが、誰にでもいつでも使用可能ではないとし、さらなる研究の必要性を説いた。
 
 つづいて、宮本氏が「価値の創造におけるシナジーの意義と役割」と題して登壇。今回は歯科の内容ではなく、自身がMBAを取得していることもあり、ビジネスの考えを背景に講演。歯科医療革命にはシナジーを起こすことが重要であるとし、そのために必要な要素を紹介した。なかでも秀でたスキルをいかに活かせるかが能力の最大化につながることや、"core purpose"をもつことの重要性を強調した。
 
 1日目最後には、築山鉄平氏(福岡県開業)が「20年先の社会を見据えた歯科医療のあり方」の演題で講演。日本国民の口腔健康価値を変革する挑戦として、予防のみでなく、治療もともに重要であることを説明した。また、口の健康が全身疾患の予防に寄与することを歯科は証明すべきであると強調した。

 2日目には、McGuire氏、Douglas Benn氏(米国開業)、築山氏、宮本氏らによりエビデンスに基づいたそれぞれ講演が行われた。なかでも歯科放射線専門医であるBenn氏と築山氏がCTスクリーニングを通して医療提携を行っている実際を紹介し、患者の口腔の健康だけでなく全身の健康をも考慮する必要性を説いた。
 
 両日とも質疑応答では、制限時間を越えるほど講演内容や各演者の考えについて質問が寄せられた。臨床だけでなく歯科医師として患者との今後の関係性や歯科のあり方など多岐にわたる内容が話され、終始会場は緊張と熱気に包まれていた。