2017年7月27日掲載
歯科と耳鼻科の懇話会が京都にて発足
dENT network Kyoto、キックオフミーティングを開催

まず、世話人を務める中井 茂氏(京都府開業、耳鼻咽喉科医)が本会の趣旨や目的を説明した。
続いて、中居伸行氏(京都府開業)が「歯科インプラントのABCと上顎洞底挙上術」の演題で講演した。インプラント治療の基本を紹介した後に、上顎洞底挙上術の側方および歯槽頂アプローチを動画とCT画像で説明した。耳鼻科医の先生方はインプラント治療後の洞粘膜の肥厚に「感染ではないのか?」と驚き、講演後のディスカッションが白熱した。
最後に、「耳鼻科サイドからみた歯性上顎洞炎」の演題で安田 誠氏(京都府立医科大、耳鼻咽喉科医)が登壇。副鼻腔炎の約10%といわれる歯性上顎洞炎の両科における治療法の違いなどが語られた。さらに、歯科から紹介されたインプラント治療にともなう歯性上顎洞炎の症例および治療フローを内視鏡による動画で供覧し、好評を博した。
歯科では当たり前のことも、他科では驚きをもって受け止められることもあり、双方の情報交換や視野の拡がりとしても非常に有益なミーティングとなった。中井氏が冒頭に述べた「近いようで遠い耳鼻科と歯科」の現状を解消する一助となることを期待したい。