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2017年12月2日

8020推進財団、第15回フォーラム8020を開催

「健康寿命の延伸と新たな8020運動の展開」をテーマに

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 さる12月2日(土)、歯科医師会館において、第15回フォーラム8020(公益財団法人8020推進財団主催)が、「健康寿命の延伸と新たな8020運動の展開~医科歯科連携をいかにしてすすめていくべきか」をテーマに開催された。

 堀 憲郎氏(8020推進財団理事長)による挨拶のあと、宮武光吉氏(財団法人8020推進財団元理事)による基調講演「『8020運動』の30年をふりかえり、その将来を展望する」が行われた。宮武氏は1989年に厚生省(現・厚生労働省)の歯科衛生課課長として着任後に「8020運動」がスタートし、2000年12月に8020推進財団が設立されるなど「8020運動」の変遷を回顧。現在では8020達成者率が50%を超え、また「経済財政運営と改革の基本方針2017(骨太方針2017)」の中に歯科保健医療の充実が明記されるなど、まさに国民運動となった8020運動に対して歯科関係者の努力に敬意を表した。今後の展望として、口腔機能の数値化された指標の作成や、8020運動のよりいっそうの充実発展に期待を寄せた。

 引き続き、田口円裕氏(厚生労働省医政局歯科保健課課長)、森田 学氏(岡山大大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野教授)、脇 裕典氏(東大大学院医学系研究科分子糖尿病科学講座特任准教授)、渡邊 裕氏(東京都健康長寿医療センター研究所社会科学系専門副部長)、細野 純氏(日本歯科医師会地域保健委員会副委員長)による講演がそれぞれ行われた。

 なかでも、医科の立場で「糖尿病診療における医科歯科連携の重要性」と題するテーマで登壇した脇氏は、糖尿病診療において治療の根幹ともいえる食事療法を継続するために必要な健康な歯や口腔の大切さを強調。また、治療効果を上げるための、医療スタッフの相互の「疾病の理解」による多職種連携の重要性を挙げた。

 その後、高野直久氏(8020推進財団専務理事)と上條英之氏(同財団嘱託)の座長のもと、今回のテーマとするシンポジウムが開催され、宮武氏を除く5名の演者が登壇。医科歯科連携の推進に向けて、制度やシステムの構築だけでなく医科と歯科がお互いに学びあえる機会や、意識を高めていくためのきっかけづくりなどを増やしていくことが会場の参加者からも出され、盛会となった。