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2018年3月5日

平成29年度熊本市地域歯科保健研修会開催

「力をあわせて将来の災害に備えよう〜災害関連疾病(誤嚥性肺炎)を防ぐために〜」をテーマに

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 さる3月4日(日)、熊本市役所(熊本県)において、平成29年度熊本市地域歯科保健研修会が開催され、医療関係職種をはじめ約100名が参集した。


 本研修会では開会後、伊藤暢章氏(熊本市危機管理防災総室技術主幹)より、リニューアルされた熊本市地域防災計画について熊本地震時の経験談を交えながら解説がなされた。伊藤氏は、当時の市役所の実状について、殺到する電話に対応する職員や数多くの避難者が押し寄せるなど、浮き彫りになった災害対応の課題について赤裸々に告白。その経験と教訓を元に改定された地域防災計画における備蓄・供給体制の整備や広域連携・受援体制の整備などのポイントを示した。

 引き続き、熊本地震時に日本歯科医師会の災害歯科コーディネーターを務めた中久木康一氏(医歯大大学院医歯学総合研究科顎顔面外科学分野助教)による講演「多職種連携で対応する今後の備え」が行われた。中久木氏は、新潟県中越地震から東日本大震災、そして熊本地震の支援活動にかかわった経験に触れながら、避難所生活で注目された災害関連死など、多数のデータを供覧。そのうえで誤嚥性肺炎予防のための口腔ケアの大切さをはじめ、災害直後からの口腔環境の悪化にともなうオーラルフレイルを予防するための多職種連携などについてわかりやすく解説がなされ、参加者のメモをとる様子も見られた。

 その後、グループワーク「自助・共助〜これから自分が取り組めること」が行われ、各テーブルでは災害に備えるためのさまざまなアイデアなど、活発な意見交換がなされ盛況となっていた。