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2019年12月7日

第26回JIADS総会・学術大会開催

「インプラント治療の臨界点を探る」をテーマに

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 さる12月7日(土)、8日(日)の両日、ベルサール九段(東京都)において、第26回JIADS総会・学術大会(瀧野裕行理事長)が「インプラント治療の臨界点を探る」をメインテーマに開催され、歯科医師、歯科衛生士ら387名が参集し盛会となった。

 1日目の午前は会員発表が行われた。以下に、演題および演者を示す。

「上顎前歯部にApically Positioned Flapで対応した一症例」(大井 瞬氏、埼玉県勤務)
「Agingによる変化に適応できる治療―Longevityを求めて―」(上野彰夫氏、大阪府開業)
「患者に寄り添うメインテナンス治療~歯科衛生士として出来ること~」(飯田裕子氏、歯科衛生士・つかだ歯科医院)
「即時荷重インプラント治療における歯科衛生士の関わり方」(村井結衣氏、歯科衛生士・タキノ歯科医院)
「予知性の高い歯周治療と補綴治療を目指して」(大塚正行氏、東京都開業)
「機能性・審美性・清掃性の共存を目指して」(筒井 佑氏、大阪府勤務)

 午後には、メインテーマを冠したシンポジウム「インプラント治療の臨界点を探る~Dr. DH DTの視点から~」が行われた。以下に、演題および演者を示す。

「インプラント治療におけるMinimal Interventionの臨界点を探る」(高井康博氏、広島県開業)
「インプラントメインテナンスの限界」(川崎律子氏、歯科衛生士・長谷川歯科医院)
「デジタルソリューションを取り入れた歯科技工」(十河厚志氏、歯科技工士・株式会社デジタルデンタルオペレーション代表取締役社長)
「審美領域における天然歯とインプラント『共存』の臨界点を探る」(瀧野裕行氏、京都府開業)

 高井氏はインプラント治療にかかる時間について言及。自身の症例を提示するとともに、インプラント即時埋入の利点を示した。次に川崎氏が登壇し、インプラント治療において審美性を追求することは大切であるが、メインテナンスを行うことを考えると機能性および清掃性を追求したほうが良いと強調した。続いて十河氏が登壇し、デジタルデバイスデンティストリーの現在地を提示。現時点では、デジタルとアナログ両方の手法を融合させ、補綴装置を製作することが肝要であると締めくくった。最後に、瀧野氏が登壇し、主に隣在歯と調和した審美インプラント症例を提示。その審美的な症例の数々に、会場からは驚きの声が上がった。

 2日目は、Dr. Joseph Kan(米国・ロマリンダ大)が登壇し、「前歯部インプラント審美について:矯正、ペリオ、補綴の連携」と題して特別講演が行われた。講演のなかでDr. Kanは、術後3年までの経過は良好であったが、途中で患者の来院が途絶え、次に来院した際には唇側骨がほぼ吸収してしまった前歯部インプラントの症例を提示。その後、自家骨移植などを行い、良好な結果を得た術後口腔内写真を示した。

 また、別会場で行われたDHセッション「モチベーションアップの鍵」や「電動歯ブラシシンポジウム」も盛況で、企業展示ブースも賑わいを見せた。