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2022年8月6日

2022年ICOI日本支部総会・学術大会、Web配信にて開催

「CUTTING EDGE IMPLANT DENTISTRY」をテーマに

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 さる8月6日(土)、7日(日)の両日、2022年ICOI日本支部総会・学術大会(岩手医科大学歯学部補綴・インプラント学講座主幹、近藤尚知大会長)が、「CUTTING EDGE IMPLANT DENTISTRY」をテーマにWeb配信にて開催された。ICOI(International Congress of Oral Implantologists)は、本部の米国を中心に世界各国支部を置き、25,000名以上の会員で構成されている世界最大規模のインプラント学術団体である。ICOI 日本支部(嶋田 淳理事長)は2017年に設立され、日本における良質なインプラント治療の普及と教育活動を行っている。また、ICOIの学会誌「International Journal of Oral Implantology(IJOI)」は2021年時点でImpact Factor[3.654]と発表され、歯科・医科領域において高い評価がなされている。

 大会初日はシンポジウム1、特別講演1~3、大会長講演が行われた。シンポジウム1「口腔内スキャナーの活用の多様性」では、本間輝章氏(千葉県開業)が「インプラント治療で活用するメリット」、北原信也氏(東京都開業)が「補綴治療における口腔内スキャナー活用の今から未来を展望する」、深澤真一氏(東京都開業)が「矯正歯科への応用」と題し、それぞれがインプラント、天然歯、矯正治療における口腔内スキャナーの現在の到達点について語った。特別講演では、細川隆司氏(九歯大)が「即時荷重は本当にハイリスク・ ハイリ ターンの術式なのか? ―ローディングプロトコルを再考する―」、土屋賢司氏(東京都開業)が「インプラント補綴を審美的成功に導く臨床的要件」、宮本郁也氏(岩手医科大)が「広範囲顎骨支持装置のための顎骨再建、骨造成―現在の到達点と課題―」と題し、それぞれが講演を行った。大会初日最後に行われた大会長講演では、近藤氏が「インプラント周囲炎の治療法と予防法」と題し、重度のインプラント周囲炎患者に対するチタンワイヤーブラシを用いたデブライドメントと自家骨移植の併用法を報告した。

 大会2日目は、シンポジウム2、教育講演1、2と海外講師講演が行われた。インプラントの正確な埋入を可能にした動的ナビゲーション・システムをテーマ行われたシンポジウム2では、小谷武司氏(福岡県開業)が「サージカ ルガイドとダイナミックナビゲーションの注意点と使い分けのポイント」、五十嵐 一氏(京都府開業)が「インプラントを正確に埋入するためのダイナミック3Dナビゲーションの臨床応用」と題し、これからのインプラント治療で必須となるだろう動的ナビゲーション・システムの現状と未来について語った。教育講演では、岩永 譲氏(医歯大大学院)が「Clinical Anatomy for Implant Surgery」、守口憲三氏(岩手県開業)が「要介護におけるインプラントを考える」と題して講演。大会最後となる海外講師講演では、Dr. Rick Ferguson(米国開業)が「From surgery to final prosthetics key to a completely digital workflow」と題し、外科から最終補綴装置までの完全なデジタルワークフローのキーポイントについて豊富な画像と動画を交えながら解説した。

 感染症対策としてWeb配信にて行われた本会は、約220名の参加者を集め盛会となった。次回は2023年8月8日(土)、9日(日)の両日、鈴木玲爾大会長(明海大)のもと新宿野村ビル(東京都)において開催予定である。