2022年8月25日掲載

「根管充填アップデート2022―今こそ根管充填法を再考する―」をテーマに

関東歯内療法学会、第25回サマーセミナーを開催

関東歯内療法学会、第25回サマーセミナーを開催
 さる8月25日(木)、関東歯内療法学会(澤田則宏会長)による第25回サマーセミナーが「根管充填アップデート2022―今こそ根管充填法を再考する―」をテーマにWeb配信で行われ、およそ170名が視聴し盛会となった。当日は、会長の澤田氏(東京都開業)の開演挨拶に始まり、山田雅司氏(東歯大)の司会のもとで、6名の演者が登壇した。

 まず鷲尾絢子氏(九歯大)が「ニシカキャナルシーラーBG:開発コンセプトから臨床実績まで」と題して、自身が開発にかかわった、バイオセラミックス系歯内治療材料の開発コンセプト、基礎研究に基づく特徴、適応症例、および臨床実績について述べた。

 つぎに横田 要氏(大阪府開業)が「Bio-C sealerを用いた根管充填」と題して、根管充填法の歴史的な変遷を述べたうえで、バイオセラミックシーラーの登場により可能になったシーラー主体の根管充填法を解説した。

 また吉川剛正氏(東京都勤務)が「メタシールSoftペーストの特徴と使用」と題して、氏が緊密な根管充填のために使用している接着性レジン系シーラーの有用性を述べた。

 さらに表 茂稔氏(千葉県開業)が「根管治療を成功に導くMTA活用法」と題して、MTAセメントを根管充填材として使用する方法について解説した。

 その後、吉松宏泰氏(東京都開業)が「バイオセラミックスを用いた根管治療」と題して、2007年から診療に取り入れたバイオセラミックシーラーについて、自身の症例をもとに有用性を示した。

 最後は、遠藤祐人氏(米国勤務)が「米国プライベートプラクティスでの根管充填の傾向と海外有力メーカーのバイオセラミックスシーラーの解説」と題して、米国で入手可能な多種多様のバイオセラミックシーラーの使用感の比較と、シーラーの根尖からの溢出による神経障害について解説した。

 すべての演者の講演の後には、澤田氏が座長となり、6名の演者に対する視聴者からの質問について総合討議が行われ、最後に副会長の金丸順策氏(東京都開業)が閉会の辞を述べ、終了となった。

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