2022年8月28日掲載

宮脇正一氏が歯科矯正用アンカースクリューをテーマに講演

大阪大学歯学部同窓会、第554回臨床談話会を開催

大阪大学歯学部同窓会、第554回臨床談話会を開催
 さる8月28日(日)、大阪大学歯学部同窓会(谷口 学会長)による第554回臨床談話会が、大阪大学歯学部記念会館(大阪府)およびWeb配信にて開催された。今回は講師に宮脇正一氏(鹿児島大大学院医歯学総合研究科歯科矯正学分野教授)を迎え、「歯科矯正用アンカースクリューを日常臨床に活かす―安全に使用するための基本から応用まで―」のテーマで行われた

 歯科矯正用アンカースクリューは、矯正歯科治療における強固な固定源として現在用いられている。宮脇氏は基本的な知識として、予知性が高いこと、臼歯の近心・遠心移動が可能なことの利点や、歯根損傷や脱落などのリスク、非協力的な患者には適応しないといった禁忌について解説した。また、適応症の見極め、患者の希望に沿うための検査と診断の重要性も説いた。さらに歯科矯正用アンカースクリューの脱落率やトラブルとその対応、実際のケースとして比較的多く認められるものから重度の睡眠時無呼吸の症例まで取り上げ、歯科矯正用アンカースクリューの幅広い実用例を示した。

 質疑応答では、時間が続く限り質問が寄せられ、参加者の強い興味・関心がうかがえた。終始臨床に直結する内容で、かつ講師みずからがマジックを披露する場面などもあり、実用性とユーモアに溢れた講演会となった。

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