2023年12月9日掲載

小濱忠一氏と船登彰芳氏の両巨頭が登壇し、充実の講演会となる

小濱コースOB会、2023年度特別講演会を開催

小濱コースOB会、2023年度特別講演会を開催
 さる12月9日(土)、10日(日)の両日、電気ビル共創館および本館(福岡県)において、小濱コースOB会による2023年度特別講演会が開催された。

 本会は、東京や名古屋、大阪、福岡などで行われている年間の小濱忠一氏(福島県開業)のセミナー受講生(OB)が参加する年1回の講演会で、毎年12月に福岡にて開催されている。今回は小濱氏が著した新刊書籍『即時治療の真髄 補綴的要件を達成するための即時埋入と即時負荷』の出版記念も兼ねて行われた。

 初日は、症例発表として過去のコース受講生たちがバラエティに富んだテーマで発表した。以下に演題と演者を示す。

「現代の修復補綴治療の潮流:生体力学的観点からみた考察とその応用法」二宮佑介氏(東京都開業)、榊 航利氏(神奈川県開業)
「Application of navigation system to edentulous cases」粟谷英信氏(兵庫県開業)
「抜歯のタイミングを再考する」加藤大樹氏(石川県開業)
「臼歯部インプラントにおける予知性を見据えた外科的・補綴的治療戦略」下地恒太郎氏(沖縄県開業)
「All-on-4 zygoma implant」山田清貴氏(東京都開業)

 接着による審美修復や動的ナビゲーションシステム、前歯部における再植、臼歯部インプラント治療のポイントから全顎的なインプラント補綴まで、臨床に即した有益な情報を聴講者と共有した。

 2日目は特別講演会として、まず船登彰芳氏(石川県開業)が「リグロスを使用した天然歯とインプラント治療」のタイトルで登壇。昨年発刊され、早くも重版となった書籍『歯周・インプラント治療における再生療法』をベースに講演を展開し、再生療法を行う際の細かい切開線の設定から用いる材料、そして縫合までを動画を交えながら詳説した。続いて、小濱氏が「前歯部インプラント治療のガイドラインと治療戦略」と題した講演にて、これもまた先に挙げた書籍をベースに、セメント固定とスクリュー固定の違いおよび優位性、アバットメントの有無による臨床結果の違い、インプラント周囲炎へ罹患した際の対応とインプラントの撤去基準など、臨床家が気になる疑問点を中心にわかりやすく説明し好評を博した。

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