2019年11月3日掲載
10周年という節目に、約200名が参集
Shurenkai SOUKAI 2019 10th Anniversary開催

前半部では、中村氏(愛知県開業)による開会の挨拶のあと、日本補綴歯科学会の過去の学術大会における発表症例について、さくら歯科クリニック(広島県)、浅井歯科医院(京都府)、佐伯歯科医院(兵庫県)からそれぞれ報告された。特に、「治療用義歯を用いて咀嚼運動終末位を指標とした咬合採得を行った全部床義歯症例」と題した浅井歯科医院の発表では、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士の3職種による情報共有やチームアプローチが非常にていねいに紹介され、多くの注目を集めた。
後半部では感染対策をテーマにセッションが組まれ、まず中村氏が登壇。これまでに自身が視察で訪れたドイツなどの歯科医院における感染対策の実際の様子を写真や動画でありのままに公開した。清潔域・不潔域の区別はもちろん、とにかく作業環境を“汚さない”ことを徹底している結果、開業して年数が経っているにもかかわらず、どの医院の治療室、防疫室もまるでショールームのような清潔さ・綺麗さが維持され、参加者は驚きを隠せなかった。
その後、裕歯科クリニック(香川県)、大坂総合歯科(熊本県)、たかしま歯科、やまもと歯科醫院(ともに愛知県)より、自院の感染対策に対する取り組みや今後の課題などが順に披露された。最後に登壇した山本司将氏(愛知県開業)は、「感染対策では機器の整備やリノベーションなどハード面ばかり着目されがちだが、それ以前に重要なことは院内で感染対策に対する知識・意識を統一し、できるところから取り組むこと」と述べ、セッションを締めくくった。
なお、当日は「Shurenkaiデンタルショー2019」が併催されるとともに、総会終了後には会場を移しての懇親会「Shurenkai感謝祭2019」も行われ、参加者同士の親睦が深められた。