社会|2026年5月15日掲載

「ワイヤーとアライナーの変曲点」をテーマに

クリニカルサミット「ORTHO ELITE 2026 TOKYO」開催

クリニカルサミット「ORTHO ELITE 2026 TOKYO」開催

 さる5月14日(木)、シティホール&ギャラリー五反田(東京都)において、一般社団法人ORTHO ELITE設立記念クリニカルサミット「ORTHO ELITE 2026 TOKYO」が開かれ、200名以上が参集した。

 ORTHO ELITEは、有田光太郎氏(長崎県開業)、岡野修一郎氏、吉田奈央子氏、浅野正貴氏(すべて東京都開業)、渡部博之氏(愛知県開業)、南舘崇夫氏(福岡県開業)、小松昌平氏(千葉県開業)の7名の矯正歯科医が、「良い矯正歯科治療を本気で実現したいドクターのためのギルド」をコンセプトに発足させた団体で、「矯正歯科医療の質の向上」「臨床と経営の両立を支援する環境の構築」「歯科医師同士の対等な関係性による持続的な成長」「知識・技術・経験の循環による業界全体の発展」を目的に、オンラインコミュニティの運営、セミナー・講演の開催、ネットワークの構築と連携を活動の柱としている。

 今回はその創立メンバー全員が登壇し、「ワイヤーとアライナーの変曲点」をテーマに、ワイヤー矯正治療かアライナー矯正治療かの二項対立を超えて、本質的な症例選択を議論した。

 まずSession 01では「ワイヤーとアライナー:リアルな症例選択の実際」をテーマに、開業から間もない吉田氏と小松氏が登壇した。両氏はこれまでの人生と治療哲学における「変曲点」について触れつつ、現在のワイヤーとアライナーの適応比率および実際の症例での選択とその背景について供覧していった。

 続いてSession 02では「過蓋咬合:小児と成人と」をテーマに、成人患者のワイヤー矯正治療を手掛ける浅野氏と、小児のアライナー矯正治療を手掛ける有田氏が登壇した。Ⅱ級2類過蓋咬合症例に対し、小児、成長期、成人でどのように治療方針が変わるか、またそれはどのような理論に裏づけられるかが各演者から述べられた。また、両氏は機能的矯正装置についてもそれぞれ議論した。

 最後のSession 03では「追加アライナー5回以上の難症例」をテーマに、岡野氏、渡部氏、南舘氏が講演した。複数回の追加アライナーは術者のミス、治療難度の高さ、およびその両方から生じてしまうものと述べた岡野氏をはじめ、各演者は終わらない治療の沼にはまってしまった理由をつまびらかに分析・解説し、すでに終了した治療やステージをフィードバックした結果得られた知見や気づきについて共有した。アライナー矯正治療を手掛ける歯科医師として著名な演者らをしても、リカバリーを重ねてしまった症例とそこから得られた知見について知ることのできる稀有な機会に、参加者らは終始熱心に耳を傾けていた。

関連する特集