2026年5月11日掲載
それ、かくれ顎関節症かも 口を開けられない患者さんへの対応法(第17回)
第17回 口腔機能管理に不可欠な顎関節への対応
臨床現場で高まる口腔機能管理の重要性
令和8年度診療報酬改定に示されているとおり、近年では歯科医療において口腔機能管理の重要性が高まっている。口腔機能管理の中に顎関節についての記載はないが、顎関節はさまざまな機能の基盤となるもっとも重要な運動器であることに異議はないであろう。
顎関節は、人体の他の運動器にはない特異性を有する。歯列が付随し「第3の関節」として機能することは大きな特徴であるが、その他にも下顎頭が関節結節を越えて滑走する特異な可動性、咀嚼負荷による関節後部組織圧縮の持続が引き起こす顎位偏位や関節円板転位、さらには左右が単一の骨で連結される「両側性関節」である点など、独自の解剖学的・機能的特徴をもつ(図1)。